新設!愛知県が公立中高一貫校を検討中

新設!愛知県が公立中高一貫校を検討中

「県立高等学校への併設型中高一貫教育制度の導入の可能性の検討について」が4月6に発表されました。
今回は、愛知県公立中高一貫校についてまとめました。

公立中高一貫校って?

発表によると、明和高等学校、津島高等学校、半田高等学校、刈谷高等学校の4校の敷地内に附属中学校を設け、中高一貫校にすることを目指すという発表がありました。2025年の設置を目指しているということなので、2022年度時点の小学4年生が第一期生ということになります。

通常の公立中学校は高校進学時に高校入試を受けますが、中高一貫校では、高校進学時に選抜なく附属高校に進学できます。

例えば、半田高校の附属中学校に進学することができれば、半田高校へ選抜なく進学が出来ます。もちろん、従来どおり、半田高校に高校から入るルートも残ります。

また、中高一貫校に進学するためには私立中学校と同じように、いわゆる「受検」が必要です。高校入試が不要な代わりに、中学入試が必要ということです。公立中高一貫校は間口が広いため、合格倍率が高くなる傾向にあります。例えば、東京都教育委員会によると2022年度の都立中高一貫校の平均倍率は4.4倍だったようです。

まだ検討段階ですので、実際に導入されるかもまだ分かりませんが、実は、他の都道府県ではすでに公立の中高一貫校は一般的です。

愛知県への導入も他の都道府県をもとに進めていくことが予想されますので、愛知県の発表のほか、他の都道府県での実施状況などを参考に「公立中高一貫校」についてまとめました。なお、各情報は2022年4月21日時点に調査した情報であり、決定事項ではないことをご了承ください。

公立中高一貫校へ進学するメリットは?

公立中高一貫校に進むことは大きく3つのメリットがあります。

①高校入試を受けなくて良い:高校入試を受ける必要がなくなるため、大学受験や将来に向けて長期的な目線で余裕を持って学習に取り組むことができます。もしくは、部活や好きなことに打ち込む時間も作りやすいです。

②一人ひとりの個性を伸ばす指導が行われる:半田高校の「SSH(スーパーサイエンスハイスクール)」、刈谷高校の「文理融合探究」などの特色ある指導を中学生から受けられ、自分の興味関心を深めやすい環境です。

③大学受験の合格率が高い:高校受験がなく中学校と高校の学習の分断がないため、大学進学実績が高い傾向にあります。また、現在大学入試改革が進み総合型選抜(いわゆる推薦入試)の比率が高まっています。総合型選抜に置いては、学力試験以外の要素も重視されるので、今後ますます特色ある指導が有利に働き、合格実績は高まっていくと予想されます。

公立中高一貫校の受検内容は?

公立中高一貫校の受検内容は、「適性検査」「作文」「面接」「調査書」で構成されます。

●適性検査:学力試験の代わりとなるものであり、配点も全体の7~8割と合否へ最も影響しますので対策のメインはこの適性検査になります。長い問題文や図表から必要な情報を読み取り、自分の考えをまとめて文章で回答する問題が多く出題されます。教科横断型の問題が多いのも特徴です。

●作文:課題文を読み、それに関する自分の意見を、自分の経験や知識を踏まえて400字(原稿用紙一枚分)程度でまとめます。

●面接:学校によっては実施されませんが、個人面接、集団面接、グループワークなどが課される場合があります。

●調査書:小学校で作成される成績や出欠状況や活動をまとめた書類です。多くの場合は5・6年生の分が対象です。

小学4年生から準備は必要?

小学4年生の段階で過去問を解いたり暗記を一生懸命する必要はありませんが、基礎学力についてはしっかり身につけておきましょう。

例えば、速く正確な計算力や読解力、一問一問じっくり考えるクセ、自分の意見を正確に伝える(書く)力などです。特に、公立中高一貫校の問題は長文から必要な情報を正確に素早く情報を読み取ることが求められますので、読解力は最重要です。

また、算数は受検勉強が始まると特に時間が取られますので、1学年先の勉強までは済ませておくと良いと思います。

それに加えて、理科や社会の対策として、世の中に対する興味関心を育むことも重要です。日常生活の中で、親子で一緒に、ニュースを見たり、新聞を読んだり、植物の世話やお買い物をしたりしましょう。また、旅行に行く際には、その土地の歴史や地理を事前に調べてからいくなど、日常と非日常で理科と社会を生で感じる体験を沢山することをおすすめします。

■今後の検討スケジュール
今後、以下のスケジュールで検討が進むそうです。
・2022年4月 検討委員会と部会を設置
・5月~10月  第一次導入候補校における導入の可否、具体化検討、中学校の施設整備に向けた準備
・11月 「中高一貫教育導入計画(仮称)」案公表、パブリックコメント実施
・12月 「中高一貫教育導入計画(仮称)」策定
(協議の進捗状況により、スケジュールは変更することがあります。)

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