お母さまに寄り添い、乳幼児の可能性を引き出す

お母さまに寄り添い、乳幼児の可能性を引き出す

ベビーパーク講師
松浦美来

初めての習い事として、まず思い浮かぶ「幼児教室」。

その一方で、幼児教室がどのようなものか想像しづらい、という親御さんもいらっしゃるかもしれません。

そこで今回は北海道から沖縄まで全国に教室を持つ「ベビーパーク」の松浦様にお話を伺いました。

それではお願いします。最初にベビーパークの教育方針を分かりやすく一言で表現すると、どのようなものになりますか?

一言、というと少し難しいですが、「お子さまの可能性は、実はお母さまやお父さまによって伸ばす事が出来る」ということです。

お子さまにとって、お母さまやお父さまが一番影響を与える存在です。そういう意味ですと、週に1回の私たちのレッスンがお子さまに直接与える影響は、お母さまやお父さまには到底かないません。

だからこそ、私たちはお母さまやお父さまに週1回レッスンを受けて頂き、それをお家で行っていただき、お子さまの可能性を最大限に引き出すというアプローチをとっています。

では、他の幼児教室とベビーパークの最大の違いは何ですか?

やはりベビーパークの大きな特徴は「お母さまやお父さまのためのお教室」であり、お子さまに対する向き合い方や声かけの方法も含めて、お母さまやお父さまにお伝えしていることです。

例えば、子どもに何かをやらせたいときにぐずってしまった場合、どう接すればよいでしょうか。もちろん状況にもよりますが、ほとんどの場合はぐずってやらないことは気にする必要はなく、まず大切にするべきなのは子どもが”今は”やりたくないという気持ちを認めてあげること。そして、心に余裕を持ってやりたいと思ったときにやらせてあげれば良いと考えれば大丈夫、余裕を持ってドーンと構えて対応しましょうね、というようなアドバイスをします。

また、教室でのアクティビティをご家庭でも実践したいといった場合にも、その方法やレベルの上げ方、さらには「なぜそれをするのか」や「どういう声がけをすれば良いのか」も含めてお伝えするようにしています。

なるほど。ベビーパークは「講師自身がお母さん」というのもホームページで見ましたが、だからこそ、できることかもしれませんね。

そうですね。講師が自らお母さんであることの最大のメリットは、お母さまに寄り添う姿勢を持てることです。子育ては常に理想通りに進むかというと全然そうではありません。理想ばかり追い求めると、そのギャップに苦しむこともあります。そして、お母さまがストレスを感じてしまうと、そのストレスはお子さまにも伝わってしまいます。

「講師自身がお母さん」であるからこそ、そのようなお母さまの葛藤や悩みにも寄り添いながら、お子さまには学ぶ楽しさを感じてもらえるような指導ができるのです。

他にも、ベビーパークの特徴として「適期教育」があると思いますが、これについても教えてください。

子どもたちの成長に合わせて、一番伸びる時期に最も効果的な教育を行うことが「適期教育」です。

体も脳も成長する順番があり、何かをやらせたいと思っても、そのタイミングが早すぎたり遅すぎたりすると、それは子どもにとって負担になってしまいます。お子さまの発達は個人差がありますが、それぞれの子どもに合ったアドバイスや教材を提供することが大切です。

そのため、ベビーパークでは、大脳整理学と実践の両面のノウハウでカリキュラムを組み立てて適期教育を行っています。

次に、指導について少し具体的にお聞きしていきたいと思いますが、ベビーパークでの授業の流れについておしえてください。

まず、クラスは、0歳2ヵ月~8ヵ月の「Aクラス」、0歳9ヵ月~1歳3ヵ月の「Bクラス」、1歳4ヵ月~1歳10ヵ月の「Cクラス」、1歳11ヵ月~2歳5ヵ月の「Dクラス」、そして2歳6ヵ月~3歳の「Eクラス」に分かれています。

各クラスとも週に1回50分で、はじめの10分でお父さまやお母さまのための時間である「マザーリング」を行います。残りの40分で10〜15個のアクティビティを行います。

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数百種類のアクティビティが用意されているとのことですが、なぜ、そこまでたくさんの種類を用意しているんですか?

子どもが興味を持って経験をすることで最大限の発達を得ることができると考えているのでバリエーションが豊富なんです。知能以外にも身体能力・心の発達に働きかけ、本当の意味で賢い子どもに育てることを目的としているので様々なアクティビティが数多く用意されているのです。

一方で、すべての子どもがすべてのアクティビティに興味を持つわけではありません。しかし、「興味がない」は「これからも興味を持たない」とは限りません。例えば、図形に興味を示さないお子さまでも、どこかのタイミングで興味を持つ可能性は十分あります。ですので、図形を身の回りからなくすのではなく、興味をもったときに身の回りにあるように環境を整えておくことが大切だと考えています。

クラスの中では、興味のないアクティビティに対して無理に取り組ませることはせず、お母さまやお父さまに楽しんで取り組んでもらえるように声がけしています。そうすることで、お子さまも興味を持ちやすくなります。

「マザーリング」とはどのような内容か教えてください。

「マザーリング」は、お母さまのための時間です。

ここでは、子育てに関するさまざまなテーマについてお話をします。講師が一方的に話すだけでなく、お母さまやお父さまに宿題を出すこともあります。また、それをもとにフィードバックを受け取ることもあります。

具体例をあげると、例えば、Aクラスでは「ハイハイの重要性や、その背後にある脳や身体の発達」、Bクラスでは「両親の教育方針を合わせないといけない理由」、Cクラスでは「保育園や幼稚園の選び方」、Dクラスでは「イヤイヤ期の理解や対応方法」、Eクラスでは「3歳以降の教育や学びの方針」など、様々なテーマを取り上げます。

とてもイメージがつきました!ベビーパークで育った子どもにはどのような特徴がありますか?

テストなどで測れるものではありませんが、ベビーパークの子どもたちは、他者への優しさや共感能力が高い子供たちが多いです。例えば、2歳でも「どうぞ」と他の子どもに譲ったり、泣いている他の子をなぐさめる姿も見られます。3歳までの時期は、このような感情のコントロールや他者への気配りも伸びやすいので、この点にも注力しています。

それから、お母さまやお父さまからは、子どもに対して怒らずに済むようになったという声もよく聞きます。子どもの行動の背景や気持ちを理解することで、怒りにくくなるんですね。

実際に通われている親御さんからの声はいかがですか?

色々と嬉しいお声をいただきますが、中でも嬉しいなと感じるのは、「うちの子、本当にいい子なんです」とお母さまやお父さまが言ってくださるタイミングです。

私たちの教育方針の中心は、お子さまを認め、ありのままの姿を尊重し、それを伸ばすことです。このようにおっしゃっていただけると、私たちの教育が実際の育児の現場で根付いている証だと感じられます。

生徒が人に優しくなったり、自分の感情をコントロールできるようになったりしたことも嬉しいのですが、それ以上に、お母さまやお父さまが子どもの成長をしっかりと見守っていることを感じることができていることが嬉しいです。

幼児教育というと英才教育のようなイメージがありますが、心の成長も大切にされているんですね。実際、ベビーパークへは何歳ごろから通い始めると良いのでしょうか。

ありきたりではありますが、やはりできるだけ早く来ていただきたいと思います。

3歳までの時期に脳の80%が形成されると言われています。この時期は、子供の成長や発達にとって非常に大切な時期です。視覚や運動神経など、さまざまな能力の土台がこの時期にできあがってきます。

ですので、できるだけ多くの子どもに、この時期にあった教育を受けてもらえると嬉しいです。

最後に、育児を楽しむための具体的な方法やアドバイスはありますか?

一番は、他の子と比べることはしないということです。子どもたちはそれぞれ興味や成長のスピードが異なります。親としては、どうしても子どものできない部分に目が行きがちですが、大切なのはできる部分をどれだけ見てあげられるかです。

「できた!」の瞬間を見つけ、褒めることを意識していただきたいと思います。

例えば、ベビーパークではお母さまやお父さまにお子さまが何をどれだけ成長したのかを感じてもらうため、月齢に合わせてできると良いことをリストアップしています。

褒めるのが苦手なお母さまやお父さまは、「見てるよ」という一言でも十分です。お子さまが何かをしたとき、「見てたよ」、「聞いてたよ」と伝えるだけで、お子様はその存在を認められていると感じます。その一言がお子様の自信や安心感を育む大切な要素となります。

また、お子さまを褒めることはもちろん大切ですが、お母さまやお父さま自身が自分の努力を認め、自分を褒めることも大切です。

私達も、レッスンの中では積極的にお母さまやお父さまを褒め、お子さまの成果や努力を伝えるよう心掛けています。

育児に悩んだときには、一人で悩まず、是非相談してください。

幼児教室というと英才教育のようなものを想像しがちですが、ベビーパークは「育児教室」というような印象を持ちました。

子育てに悩みはつきものですが、寄り添ってくれる存在がいるととても心強いですよね。

松浦様、今回はインタビューをお受けいただき、ありがとうございました!