「速読」で勉強も、スポーツも音楽も(前半)

「速読」で勉強も、スポーツも音楽も(前半)

日本速脳速読協会 
高橋智恵

 ここ数年で、大学入試だけでなく、高校入試や中学受験などでも問題の長文化が進み、思考力に加え、高い情報処理能力も求められるようになりました。

 そのような中、習いごととして「速読」が注目され始めています。一方で、「速読」ときいてもピンとこない方も多いのではないでしょうか。

 そこで、今回はそんな速読の「魅力」や「身につく力」について、全国2300以上の教室で「速読解力講座」を開講されている、日本速脳速読協会の高橋智恵様にお話を伺いました。

「速読」と聞くと、「飛ばし読み」や「ななめ読み」などのテクニックが思い浮かびますが、日本速脳速読協会の「速読解力講座(そくどっかいりょくこうざ)」の特徴を伺えますか。

 速読法は様々な目的に応じて多様なトレーニングが存在します。

 日本速脳速読協会の速読は「速く正確に読み解く」をコンセプトに、理解度を維持したまま速度を向上させる実学的なトレーニングを提供しています。

 内容理解を伴った状態で速く読めますので、学習や試験にも対応できますし、読書でも感情移入も可能ですのでストーリーを楽しみながら速く読むことができます。

なるほど。「ななめ読み」などが内容を大まかにとらえながら読むのに対して、「速読解力講座」では、しっかりと内容を理解した上で速く読むということですね。

 はい。「可塑性(かそせい)」や「汎化作用(はんかさよう)」といった、誰もが持っている脳の特性を利用したトレーニングを行います。

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「可塑性」や「汎化作用」とはどんなものですか?

 車に乗っているとき、高速道路から一般道に降りると周りの風景がゆっくりに感じることがあると思います。それが「可塑性」です。いわゆる”慣れ”ですね。

 また、脳には1つの能力が上がると、他の能力も引き上げられるという性質があります。これが「汎化作用」です。

脳の特性を利用しているので、正しい方法でトレーニングをすれば誰でも読書速度は上がります。

 ただ、実際、どんなトレーニングをするのか、速くなるとはどういうことなのか、言葉で説明しても実感いただくのは難しいところがあると思いますので、興味があるという方がいらっしゃいましたら、まずはトレーニングを体験いただけたらと思います。

 脳の特性を活用した科学的なトレーニングというのが、「速読解力講座」の特徴ということですね。実際、速読トレーニングはどんな子どもにおすすめですか?

 まず、読書好きな子にとってはこれまでと同じ時間で内容も味わいながら速く読めますので、大変おすすめです!

 また、真逆ですが、文章を読むことが苦手な子にもおすすめです。トレーニングをすることで「読むことに抵抗がなくなった」「文章が読みやすくなった」などのうれしいお声も沢山いただいています。

 トレーニングでは、目の機能のほかにも、速読の土台となる「短期記憶力」や「検索力」「思考能力」などの能力も、タブレットを通じてゲーム感覚で鍛えられます。そのため、文章を読むのが苦手な子であっても、楽しんでトレーニングしてもらえます。

 ゲーミフィケーションを取り入れて、ゲーム感覚でトレーニングできるという点も大きな特徴ですね。目の機能や他の能力が高まると、読書以外にも効果がありそうですね。

 ゲーミフィケーションを取り入れて、ゲーム感覚でトレーニングできるという点も大きな特徴ですね。目の機能や他の能力が高まると、読書以外にも効果がありそうですね。

 はい!スポーツ教室音楽教室に通われている子にもおすすめです。野球やサッカーで「ボールの動きや味方・相手の位置が見やすくなった」といったお声や、ピアノでは「初見で弾くときに譜面が見やすくなった」といったお声もありました。

 また、受験生や難関試験に挑む方にとっては、普段の学習効果が高まりますし、試験本番で見直し時間を確保できるようになるので、ケアレスミスを防ぐなどにも役立ちます。決められた時間内で正解を導くことが求められる試験は、有効性を実感しやすい場面だと思います。

普段の学習効果が高まるというのは特に魅力に感じますが、速読の教室には何歳くらいから通えるものなのでしょうか?

 音読で、途中で止まらずに文章をすらすら読めるようになってからであれば、いつからでも可能です。

 簡単な文章でも「文章の内容を理解しながら読む」ことができればトレーニングを始めていただけます。漢字や語い・文法は学校などで学ぶのと同時並行になっても問題ありません。

なるほど。始めるのにおすすめな学年はありますか?

 トレーニングすることで宿題を早く終わらせられたり、板書がしやすくなったりと学習効率が良くなりますし、脳の処理速度そのものが高まりますので、先生の話が聞きとりやすくなるといったこともあります。そういった意味では、早いうちからトレーニングを始められると良いです。

 ただし、遅すぎるということもありません

 学年が上がってくると、読み方のクセなどが出てくるので新しい読み方に移行しづらい場合もありますが、語い力や読書経験がある分、読書速度が向上すれば、変化も実感しやすくなります。

 ですので、スピードの必要を感じたとき、興味が出てきたとき、是非いつからでも始めてみてください。

ありがとうございます!速読の魅力を沢山聞けました!ここで少し休憩をはさみたいと思います。後半では、実際に通わせる際の疑問点についてお伺いします。

 

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 学習だけでなく、スポーツや音楽にも役立つ。

 前半の記事では、「速読」の魅力を中心に伺いました。

 後半の記事では、実際に我が子を通わせる際に、疑問に思いそうなことを質問していきます!